YouTubeで英単語を覚える方法 — 見ている動画からそのまま単語カードにする
YouTubeで英語の勉強をしている人に、こんな傾向があります。観ている時間はかなりのもの。調べた単語の数もかなりのもの。なのに、覚えている単語の数だけが釣り合わない。
原因は記憶力ではなく、行き場です。その場で調べた単語は、その場限りで終わってしまう。メモアプリに書いても、あとで開かない。単語帳アプリに入力しようとすると、動画を止めて、打ち込んで、再生に戻る。この往復が数回続くと、どちらかが嫌になります。たいてい単語帳のほうです。
単語帳が続かない本当の理由
「英単語帳の作り方」で検索すると、ノートの分け方やアプリの設定方法が出てきます。でも続かない原因は、たいていそういう場所にはありません。
一つは中断のコストです。見ている動画を止めて別のアプリに切り替える動作は、学習というより事務作業で、これが両方の習慣を壊します。もう一つは、単語の出どころです。誰かが作った単語リストは、自分が実際に出会った言葉じゃないので覚えにくい。記憶は「どこで見たか」に結びつくからです。
つまり、うまくいく条件は2つ。動画を見る流れを止めないこと。そして自分が出会った単語を、出会った瞬間の文ごと残すこと。この2つを同時に満たす方法があります。
クリックして保存、それだけのワークフロー
PiccardというChrome拡張機能を使います。流れはこうです。
Chromeウェブストアからインストールします。アカウント作成は不要で、入れればすぐ使えます。
あとは普段どおりYouTubeを見ます。英語の動画を再生していると、字幕がクリックできる状態になります。
知らない単語が出てきたら、その字幕の単語をクリックします。意味、発音記号、難易度がその場に表示されます。辞書は拡張機能に内蔵されているので、オフラインでも動きます。
保存を押すと、カードが完成します。単語、そのときの文章、日本語訳が入った状態で。テンプレートも設定もありません。
これで終わりです。動画は止まりませんし、アプリを切り替える必要もありません。
なぜこれだと残るのか
まず文脈ごと覚えること。その単語が使われていた場面、動画、文章とセットで記憶に入るので、単語リストの丸暗記とは定着率が違います。
手間もほぼゼロです。覚えたい瞬間にクリックして保存するだけ。習慣が定着するかどうかは、大体この初期コストで決まります。
そして復習が自動であること。PiccardはFSRS(Ankiも採用している間隔反復アルゴリズム)で復習タイミングを計算し、「忘れそうな寸前」にカードを復習キューに入れます。アプリを開けば、その日復習すべきカードが並んでいます。
画像を付けたいカードには、後からAI生成画像を追加することもできます。これは有料のオプションで、自動では付きません。単語に関連した視覚的な手がかりが欲しいときにどうぞ。
料金の話
始めた時点でエネルギーが150ついていて、これはカード150枚ぶん(1枚1エネルギー)です。使い切ったら従量課金でチャージします。$5 / $10 / $20のパックで、サブスクリプションではありません。エネルギーに有効期限もありません。料金の詳細はサイトで確認できます。
この方法が向かない人
正直に書いておきます。Netflixで学習している人には使えません。現時点で対応しているのはYouTubeだけです。また、動画をほとんど見ずに読み物中心で学習している人には、このワークフローは過剰でしょう。
YouTubeで英語を見る習慣がすでにあって、あとは単語を残す仕組みが欲しい。そういう人向けの道具です。
はじめ方
PiccardのChrome拡張機能をインストールして、いつも見ている動画を開いて、最初の知らない単語をクリックしてみてください。その1枚が、残るかどうかの分かれ目です。
(YouTubeを使った勉強の流れ全体については、YouTubeの英会話動画を観るだけで終わらせない勉強法も参照してください。)
記事一覧はPiccardブログ。